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ダイビングライセンスでは何を学ぶの? ~その2・水中生理学

ダイビングでは、水や水圧により、陸上とは異なる感覚がおこります。また、水や水圧は、私たちの体に大きな影響をあたえます。
水中で私たちの体におこる生理現象を理解することは、安全なダイビングのために必要です。

光と色
水中では、魚の大きさが実際の大きさよりも大きく(3分の4倍)見えたり、実際の距離よりも近く(4分の3倍)に見えます。
これは、光が水中から空気中(マスク内)へ入る際に屈折するためにおこる現象です。
その為、ロープなどにつかまろうとして手を伸ばしても、思ったより遠くてつかめないというようなこともあり、注意が必要です。
また、海の深さが増してくると色がくすんで見えてきます。
最初に赤がくすんで見え、次にオレンジ、黄色、緑、最後に青という順序でくすんで見えるようになります。
これは、色(太陽光)が水に吸収されるためにおこる現象ですが、水中ライトで照らすと鮮やかな水中の世界を見ることができます。


水中の音は、空気中の音よりも早く(約4倍の速さ)伝わります。
私達は、左右の耳に届く音の時間差でその方向を判断しているので、その時間差が短い水中では、音の聞こえてくる方向がわかりにくいので注意が必要です。
周囲を見渡して、合図のためにたたくタンクの音や、頭上を通るボートのエンジン音の方向を確認しましょう。

抗力
立ち上がった姿勢で泳ぐと大きな水の抗力を受け、なかなか前に進めません。
これは、水の密度が空気のそれよりも大きい(約800倍)ためです。
水中で泳ぐときは体が水平(流線形)になるように保ちましょう。

浮力
浮く力をプラス浮力、沈む力をマイナス浮力、浮きも沈みもしない力を中性浮力と言います。
基本、ダイビングでは、この3つの浮力を使い分けます。
ダイビング用のスーツや空気を入れたBCDにはプラス浮力があります。
肺は、肺活量分(2~4ℓ)の空気を出し入れすることができるため、呼吸の方法を変えることによって2~4kg の浮力を調整することが出来ます。
また、ウエイトベルトにつける重りの量を変えることでも浮力を調整できます。

熱の吸収
水の熱吸収率は空気の約3,000倍です。
そのため28℃の夏の水中でも人体平均体温36℃から大量の熱を奪いますので、水温に合わせたダイビング用のスーツが必要です。

水中での呼吸法
水中では圧縮された密度の高い空気を呼吸することになるので呼吸に労力を感じることがあります。
従って、水中ではゆっくり大きな呼吸をする必要があります。
息を充分吐ききることが呼吸法のポイントです。
充分吐ききる前に吸ってしまうと、過呼吸が起こり息苦しくなってしまいます。

空気の消費量
水中で全速力泳いでいる時や緊張した時は呼吸が速くなります。
初級レベルのダイビングでは、全速力で緊張して泳ぐ必要はなく、ゆっくりとリラックスした動きを意識し呼吸をする事が大切です。

肺の過膨張
ダイビング中に、呼吸を止めたまま浮上すると肺の中の空気が膨張し、肺胞が破裂してしまい治療が必要となってしまいます。
もし、空気が肺と肋膜の間に漏れると肺を圧迫し胸痛が起こります。
漏れた空気が心臓や血管を圧迫すると、気が遠くなったり息苦しくなったりします。
起こりうる危険を十分理解しダイビングライセンス取得に役立てます。